Claude Codeで「Default (recommended)」を選んだのに、想像していたモデルと違う名前が表示される。そんなとき、設定が壊れたと判断する前に、「Default」が何を指定しているのかを切り分ける必要があります。これは特定モデルの名前ではなく、その環境の既定値に戻すための選択です。
2026年9月8日の記録では、DefaultにSonnetが表示される理由を調査しました。本記事はその診断を出発点に、9月16日に確認された公式モデル設定資料を使って仕組みを整理します。モデルの性能比較やコードテストの成功報告ではなく、表示と設定、実際の利用を混同しないための情報記事です。

最近の取り組みで確認できたこと
9月8日のClaude Dailyには、「DefaultにSonnetが出る理由」の調査と設定状態の確認が残っています。当時の整理は、Defaultの解決先がアカウント種別や利用環境によって変わり、その表示だけでは異常といえない、というものでした。
ここで確認できた成果は、表示の理由を診断したことです。恒久的なモデル変更を完了したこと、複数モデルで同じコードのテストを通したこと、全セッションの使用モデルを監査したことまでは、この記録からいえません。同日に別件で行われた作業も、モデル固定の検証結果には数えません。
また、当日のプラン別対応表を将来にも通用する一覧として転載するのは避けます。サービスやCLIの更新で対応は変わり得ます。持ち帰るべき知識は「自分の環境で、何が何に解決されたかを確認する」という診断方法です。
仕組みを分解する
Default・別名・完全IDの違い
`default`はモデルの上書きを解除し、アカウントの実行時既定値へ戻す特殊値です。公式資料でも通常のモデル別名そのものではないと説明されています。組織の既定値や制限、対応する環境変数などが影響する場合があるので、「設定を無視して全員同じモデルになる」という意味でもありません。
一方、`opus`や`sonnet`はモデル別名です。具体的な版を覚えずに選べますが、別名の解決先は提供元や時期によって変化します。「opusを指定したから、以前と同じ版に固定された」とは限りません。別名の解決先を変更する設定が存在する点にも注意します。
特定版を明示したい場合は、利用先で有効な完全なモデル名・IDを確認して指定します。Anthropic APIのモデル名と、他の提供元の推論プロファイルやデプロイ名は同一ではありません。完全IDの指定も、モデルの永続提供や回答内容の完全再現を保証するものではなく、廃止・制限・代替動作の確認は残ります。
診断は四段階に分ける
1. **指定の種類を確認する。** Default、別名、完全IDのどれを選んだかを記録します。
2. **設定元をたどる。** 基本の優先順位は、セッション中の指定、起動時の`–model`、`ANTHROPIC_MODEL`、設定の`model`、`ANTHROPIC_DEFAULT_MODEL`の順です。最後の変数は対応版や適用条件も確認します。
3. **保存範囲と表示を確かめる。** 現在の選択と、次の起動で適用される値を区別します。ユーザー設定以外にプロジェクト・管理設定がないかも確認します。
4. **必要な場合だけ応答を調べる。** 表示上の選択と実リクエストの利用モデルは別の観測として記録し、確認できない項目は未確認のまま残します。
確認時点の公式資料では、対話モードの`/model`選択画面でEnterを押すと、新規セッション向けのユーザー既定値も保存されます。`s`ならそのセッションだけです。`/model`にモデルを直接入力する操作はEnterと同じ扱いです。古い版と挙動が異なるため、昔の操作メモだけで判断しないようにします。
`–model`と`ANTHROPIC_MODEL`は、それを使って起動したセッションに適用されます。環境変数をシェル設定に残せば次の起動にも渡されるので、セッション限定とは「今後の起動には絶対に影響しない」という意味ではありません。プロジェクト・管理設定は次回起動で再適用され、保存したユーザー既定値より優先されることがあります。
小さく再現する手順
まず変更前の基準を残します。日時、CLI版、接続先の種類、指定方法、画面に表示されたモデルを記録してください。個人名や組織ID、認証情報、内部パスは不要です。次の例は読者向けの操作例であり、本記事の制作時にClaudeへの有料リクエストは実行していません。
“`text
claude –version
“`
次に、機密ファイルを含まない検証用の場所で新規セッションを起動し、対話画面で`/model`を開きます。閲覧だけなら選択を確定せず、現在値を控えます。切り替えを試す場合は、保存範囲を理解したうえで、選択画面の`s`を使う方法を優先してください。
起動時指定を比較するなら、次のように別名を明示できます。ただし、これは固定版の検証例ではありません。
“`text
claude –model opus
“`
完全IDで比較する場合は、公式資料と利用先で確認した有効な値に置き換えます。架空のIDをそのまま実行しないでください。起動や選択だけでは、正常なモデル応答を確認したことにはなりません。
実応答まで必要なら、料金・利用枠・データ送信条件を確認したうえで、「挨拶を一文だけ返してください」のような短いダミー入力を一度送る方法があります。機密資料を添付せず、必要に応じて構造化結果の`modelUsage`などを確認します。回答文の自己申告だけでモデルを判定しません。この追加確認は任意であり、表示診断だけで目的を満たすなら省略します。
確認指標
判定は「指定」「表示」「応答」の三欄に分けると明確です。例えば別名を指定して画面上のモデル名が分かった場合、指定と表示は確認済みですが、まだ応答を送っていなければ利用モデルは未確認です。空欄を推測で埋めないことが重要です。
保存を検証する場合は、同じ接続先・同じ検証場所で新規セッションを開き、期待する値と照合します。再開セッションは保存済みのモデルを引き継ぐ場合があり、新規起動と混ぜると比較が崩れます。これらは推奨する確認項目であり、9月8日に全項目を測定したという報告ではありません。
失敗しやすい点と安全策
- **表示名だけで故障と決める。** Defaultの解決先と接続先を確認し、期待値そのものが古くないか見直します。
- **別名を固定版として記録する。** 指定文字列と確認できた解決先を分け、確認日も残します。
- **一時変更のつもりで保存する。** Enterや直接入力はユーザー既定値を変えるため、試行では保存範囲を先に確認します。
- **設定を削除して原因を隠す。** 上位の管理設定や環境変数を調べる前に設定一式を消さず、変更は一項目ずつにします。
- **診断ログをそのまま共有する。** プロンプト、認証情報、内部パスが混入し得ます。公開するのは必要なモデル情報と判定結果だけに絞ります。
再現チェックリスト
- [ ] CLI版と公式資料の確認日を記録した
- [ ] Default・別名・完全IDを区別した
- [ ] 起動引数・環境変数・設定の競合を調べた
- [ ] セッション限定と既定値保存の違いを確認した
- [ ] 表示確認と実応答確認を別々に記録した
- [ ] 新規セッションと再開セッションを区別した
- [ ] 任意の応答確認前に料金と送信内容を確認した
次に改善するなら
今後は、更新前後に同じ記録様式で診断できる短い運用メモを作ると便利です。CLI版、接続先の種類、指定値、表示、保存範囲を並べ、応答確認を行ったときだけその結果を追記します。この継続比較は未実施の改善案です。固定したいのが「選び方」なのか「モデルの版」なのかを先に決めるだけでも、設定変更の目的が明確になります。
参考情報
- 執筆根拠:2026年9月8日の非公開Claude Daily記録。Default表示の理由調査と設定状態確認を参照。公開資料ではありません。
- [Claude Code公式:Model configuration](https://code.claude.com/docs/en/model-config) — 2026年9月16日確認。特殊値、別名、設定優先順位、保存範囲、実利用モデルの確認に関する説明を参照。公開時にも現行仕様を再確認してください。
