Obsidian・Notion・Memoryの役割分担
AIエージェントへ記憶を持たせようとすると、Obsidian、Notion、エージェントのMemoryへ同じ内容を保存しがちです。これは安心に見えて、実際には三つの古いコピーを生みます。
三つの得意分野
| 保存先 | 正本にする情報 | 避けたい使い方 |
|—|—|—|
| Obsidian | 原資料、日次記録、出典、長期知識 | タスク状態を大量に重複管理 |
| Notion | タスク、担当、期限、承認、公開状態 | 会話全文や録音全文の倉庫化 |
| Agent Memory | 好み、既定値、継続的な設定 | 業務記録や会計データの正本 |
ObsidianはローカルMarkdownを扱えるため、出典付きの長期知識に向きます。Notionはプロパティとビューで人の業務を管理しやすい場所です。Memoryは「回答は日本語」「タイムゾーンはAsia/Tokyo」のような短い恒常情報に向きます。
正本と参照を分ける
たとえば会議からタスクが生まれた場合、次の流れにします。
1. 録音と文字起こしの要約をObsidianへ保存
2. 実行項目だけをNotionタスクとして作成
3. NotionタスクへObsidianノートの参照を付ける
4. 「タスクはNotionで管理する」という方針だけをMemoryへ保存
Notionへ要約全文を複製せず、Obsidianへタスク状態を毎回複製しません。必要な時にリンクまたはIDで結びます。
情報のライフサイクルを決める
- Inbox:未整理の入力。一定期間で処理する
- Working:現在の案件と作業メモ
- Canonical:検証済みの知識と決定
- Archive:終了した案件
- Delete:保持期限を過ぎた機密データ
保存先を決めるだけでなく、いつ昇格・移動・削除するかを決めます。AIが作った要約は最初から確定知識にせず、出典と確認状態を持たせます。
検索できることと覚えることは違う
すべてをMemoryへ詰める必要はありません。原資料を検索できるなら、Memoryには探し方と重要な方針だけを保存できます。Memoryを小さく保つと、古い情報が毎回の回答へ混ざるリスクを減らせます。
まとめ
情報設計の目的は、どこからでも同じ内容を見られることではなく、「どこを直せば正しくなるか」が一つに決まっていることです。正本、参照、短期記憶を分けると、AIと人が同じ地図を使えます。
参考にした一次情報
- [Obsidian—How Obsidian stores data](https://help.obsidian.md/Files+and+folders/How+Obsidian+stores+data)
- [Notion API—Working with databases](https://developers.notion.com/guides/data-apis/working-with-databases)
- [Hermes Agent Memory](https://hermes-agent.nousresearch.com/docs/user-guide/features/memory)
